金沢に制作の場を移して22年が過ぎようとしている。学び、考え、活動し、今は家族友人も増え、この地を拠点にすべてが動いている。歴史も風土も文化も漆を通して観ればこの上なく心地良い。 創造性と独自性にこそ制作の真意があることに違いないが、地味な制作にあっても細部に精神を注ぎ、伝統を理解することも自己の作品を止揚する上でとても大切であることに気付かされる。 ―息づくもの―を創りたいと願っている。 〈一覧に戻る〉