館長に小林忠氏、展示面積は5000㎡
こけら落としは「日本・東洋 美の遺産展」
国内外より数多くの観光客を迎える国際的な観光地・箱根に、新名所となる「岡田美術館」が10月4日に開館する。同館は大手遊技機メーカーのユニバーサルエンターテインメント会長・岡田和生氏のコレクション公開を目的に設立。地上5階、展示面積約5000㎡と大規模な私立美術館が誕生する。
コレクションは日本・中国・韓国を中心に、古代から現代まで多彩に揃う。開館記念展「日本・東洋 美の遺産展」では、展示替えを含めて約400点が披露される。1・2階は主に陶磁器、3・4階に絵画を展示。5階は仏教美術となる。壮麗な屏風が回廊状に立ちならぶスペースや、横山大観「霊峰一文字」のダイナミックな展示など、各階に見どころは事欠かない。来館者をはじめに出迎える福井江太郎氏の大作「風・刻」(縦12m・横30m)も話題を呼びそうだ。
館長には、前千葉市美術館館長、学習院大学名誉教授の小林忠氏が就任。「日常とは離れた箱根の土地で、美術が本当に好きな方ならば必ず満足いただける、極上の美術品をお見せします」と話す。
同館は箱根ホテル小涌園・ユネッサンと隣接する好立地。来春以降には15000㎡もの庭園内の一部に、飲食店舗などからなる「箱根蔵町」も順次オープン。複合的な観光施設として充実していく。
岡田美術館開館記念「日本・東洋 美の遺産展」
【会期】 2013年10月4日(金)~12月30日(月)
【会場】 岡田美術館(神奈川県足柄下郡箱根町小涌谷493―1)☎0460―87―3931
【休館】 会期中無休
【開館時間】 9:00~17:00(10月4日のみ一般公開は13:30から)
【料金】 一般・大学生2800円
【関連リンク】 岡田美術館
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「新美術新聞」2013年10月1日号(第1324号)3面より