サイ トゥオンブリー展原美術館で開催 日本の美術館として初

2015年04月03日 13:01 カテゴリ:最新のニュース

 

20世紀を代表する巨匠の画業を紹介

「サイ トゥオンブリー:紙の作品、50 年の軌跡」

 

「Untitled (無題)」 1970 年 70.5×100 cm ワックスクレヨン、ペンキ、紙 ©Cy Twombly Foundation

《Untitled (無題)》1970年 70.5×100cm ワックスクレヨン、ペンキ、紙 ©Cy Twombly Foundation

 

20世紀を代表する巨匠サイ トゥオンブリー(1928~2011)の個展が日本の美術館として初めて、原美術館で5月より開催される。今展は2011年に死去した作家が生前自ら作品の選定に関わり、エルミタージュ美術館、欧米の主要な美術館で開催され評判を呼んだ個展を、原美術館の空間に合わせて再構成したもの。

 

サイ トゥオンブリーは絵画と彫刻の両方で旺盛な制作活動を展開したが、中でも、《描画された詩》とでも形容すべき独特の絵画作品は他の追随を許さない。アメリカ出身だが20代の終わりにイタリアへ移住し、少しずつ大西洋の両側で孤高のアーティストとして評価を高めて行った。その世界的な評価は、高松宮殿下記念世界文化賞(1996年)、ヴェニス ビエンナーレ金獅子賞(2001年)、レジオンドヌール シュヴァリエ勲章(2010年)などからもうかがうことができる。

 

今展ではトゥオンブリーの即興性、速度、激情、直感がいきいきと横溢する紙の作品(ドローイング、モノタイプ)約70点(作品の一部はハラ ミュージアム アークに出品予定)が一堂に会し、その50年にわたる孤高の画業を紹介。日本ではいくつかの美術館がトゥオンブリー作品を収蔵しており、美術館のグループ展には何度か取り上げられてきたが、美術館規模の個展は日本でまだ行われたことがなく、今展は画期的なものになるだろう。

 

「Untitled(無題)」 1961-63 年 50×71cm 鉛筆、色鉛筆、ボールペン、紙 ©Cy Twombly Foundation

《Untitled(無題)》1961-63年 50×71cm 鉛筆、色鉛筆、ボールペン、紙 ©Cy Twombly Foundation

 

(左)《Proteus (プロテウス)》1984年 76×56.5cm アクリル絵具、色鉛筆、鉛筆、紙 ©Cy Twombly Foundation
(右)《Petals of Fire (炎の花弁)》1989年 144×128cm アクリル絵具、オイルスティック、色鉛筆、紙 ©Cy Twombly Foundation

 

【会期】2015年5月23日(土)~8月30日(日)

【会場】原美術館(東京都品川区北品川4-7-25) TEL03-3445-0651

【休館】月曜日(7月20日は開館)、7月21日(火)

【開館】11:00~17:00(祝日を除く水曜は20:00まで、入館は閉館時刻の30分前まで)

【料金】一般1,100円 大高生700円 小中生500円 ※原美術館メンバーは無料、学期中の土曜日は小中高生の入館無料

【関連リンク】原美術館

 

 


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