東京国立博物館所蔵の岩佐又兵衛筆「洛中洛外図屏風(舟木本)」として知られる作品が、このたび国宝に指定されることとなった。
同作は京都市中から下京あたりの景観を描いた六曲一双から成る屏風で、特に人物を生き生きと表現している点が特徴。近年、洛中洛外図や岩佐又兵衛に関する研究が進展し、文化史的、美術史的重要性が再認識され、国宝に指定される運びとなった。現在同館では、特集「平成28年 新指定 国宝・重要文化財」として、この「洛中洛外図屏風(舟木本)」をはじめとする平成28年(2016年)に新たに国宝・重要文化財に指定されることになった55件のうちの52件を展示(写真パネルのみの展示も含む、5月8日(日)まで)。
同作が同館で公開されるのは、2013年開催の特別展「京都―洛中洛外図と障壁画の美」以来。またウェブサイトでは、国宝指定決定記念として、人物や京の風俗をクローズアップして見ることができる「洛中洛外図 舟木本 あなたがいちばん見たいシーンは?」のアンコール投票も実施している。
東京国立博物館で「洛中洛外図屏風(舟木本)」が公開されるのは、2016年中はこの展示のみ。この機会にぜひチェックしておきたい。
特集「平成28年 新指定 国宝・重要文化財」
【会期】2016年4月19日(火)~5月8日(日) ※4月27日(水)~5月8日(日)は無休
【会場】東京国立博物館 本館8室・11室
【TEL】03-5777-8600(ハローダイヤル)
【開館】4月27日(水)~28日(木)は9:30~17:00、4月29日(金)と5月6日(金)は20:00まで。上記以外は18:00まで。
【料金】一般620円、大学生410円 ※特別展は別途観覧料が必要
【関連リンク】東京国立博物館