彫刻

     
   

今の私に早朝ウォーキングは欠かせない。お陰で道端の野草や鳥たちにも目がいくようになった。コースは川沿いの自然を生かした河川敷で、雑草やススキが繁茂している。それらは四季の移り変わりの中で、世間のざわめきとは無縁に生き生きと風にそよいでいて爽やかである。


3.11未曾有の大震災。<br />
瓦礫の中、苦難に立ち向かう人々の姿、しっかりと支え合い繋がれた絆、そして復興への強い意志などを強靭な鎖に込めた。<br />
しかし、いつか再び朽ち崩れて行くかもしれない不安や緊張感を、鎖を浮かすことによって表現し、人間として生きていく上で何が最も大切なのか、人の魂の在り方をテーマとした。

   

 
 

竹 道久

TAKE MICHIHISA

二科会会員
 
1948年鹿児島県生まれ。東京藝術大学及び同大学院修了後、鹿児島で制作を始める。1982年第37回南日本美術展でパリ賞を受賞(副賞:欧州留学)し、翌年、鹿児島県海外派遣美術留学生としてフランスに留学する。帰国後も石彫を主体に南日本美術展や二科展等で発表を重ねる。作品はテーマに沿って具象、抽象を問わず自由に制作している。
主な作品に「緑の風景」(武蔵野音楽大学)、「想」(長島美術館)、「ひだまり」(霧島アートの森)等がある。

 
     

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