1979年、十果会は独立美術協会の中核をなす幅広い年代の有志たちが集い、「意欲作を発表する勉強会」として発足した。勉強会とはいっても、世代を越えた真剣勝負の場として展開されてきた34回の展示空間の歴史は多彩だ。
出品作家たちの顔触れに新たな参入があり、それが十果会展の中身に厚みを加えてきたともいえよう。いまや団体の枠を超えて現代日本洋画壇を牽引する重要な展観の一つとして多くのファンを引き付け、美術界の注目を集めている。
今回の会員メンバーは、相田幸男、今井信吾、大津英敏、奥谷博、木津文哉、絹谷幸二、齋藤研、桜井寛、瀬川富紀男、林敬二、平岡靖弘、松樹路人(敬称略、50音順)の12作家。
今年は独立美術協会設立80周年記念。各作家たちの思いとしては、いやが上にも気勢があがる。例年通り、持ち場は小品を含め横壁面5m、高さ2m。本展の“前哨戦”として力作による競演が楽しみである。
なお、出品作家によるギャラリートークが東京店では7月7日(土)午後3時~、大阪店では同21日(土)午後4時~、京都店では8月4日(土)午後3時~、それぞれの会場で開かれる。
【会期】2012年7月4日(水)~10日(火)
【会場】髙島屋東京店6階美術画廊(東京都中央区日本橋2-4-1)
☎03-3211-4111 【休廊】 無休 【料金】無料
【巡回】7月18日(水)~24日(火)髙島屋大阪店6階美術画廊、8月1日(水)~7日(火)髙島屋京都店6階美術画廊、8月22日(水)~28日(火)ジェイアール名古屋タカシマヤ10階美術画廊
「新美術新聞」2012年7月1日号(第1284号)1面より