象徴主義の巨匠ギュスターヴ・モロー(1826~1898)が、ポンペイやローマなど古代都市の彫刻を模写したように、19世紀の多くの芸術家にとって古典古代美術は学ぶべき対象であった。また、エドガー・ドガ(1834~1917)は、絵画だけでなく彫刻も重要な表現手段としたことで知られ、大量に制作した蝋彫刻の一部は、その死後、ブロンズ鋳造されて今に残っている。
今展は、絵画と彫刻、2つの連関する芸術表現の特徴を、所蔵の160点に及ぶ作品を通じて比較するもの。モローやドガ、モネ、ルノワール、佐伯祐三らの絵画に、ロダンやブールデルらの彫刻を一堂に展示する。2つの芸術表現が生み出す相乗効果はいかほどか。ぜひ味わってほしい。
前述のロダン、ブールデルにザッキン、アーキペンコ、ブランクーシなど、同館の彫刻ギャラリーに常設されている作品も注目だ。
【会期】 1月18日(土)~4月13日(日)
【会場】 ブリヂストン美術館(東京都中央区京橋1-10-1) ☎03-5777-8600
【休館】 月曜日
【開館時間】 10:00~18:00 ※金曜日は20:00まで (入館は閉館の30分前まで)
【料金】 一般800円 シニア(65歳以上)600円 大学・高校生500円 中学生以下無料
【関連リンク】 ブリヂストン美術館
「新美術新聞」2014年2月21日号(第1338号)4面より