アートバーゼルはキュレーターでアートアドバイザーであるアデリン・ウーイ氏(Adeline Ooi)をマグナス・レンフリュー氏の後任としてアジアディレクターに任命したと発表した。香港を拠点とするウーイ氏は、今月より同職務に着任、アートバーゼル香港の発展並びにアジアの国際的位置の強化に注力する。
ウーイ氏は1976年マレーシア生まれ。セントラルセントマーティン・ファインアート学位を持ち、過去2年間に渡って東南アジア地域におけるアートバーゼル VIP リレーションズマネージャーとして従事してきた。また2009年に共同主催者として立ち上げたカルチュラルエージェンシー・RogueArt のディレクターも務める。2006年~2008年にはクアラルンプールを拠点とするValentine Willie Fine Art gallery のキュレーター並びにプログラムディレクターにも従事。
アジアの美術を専門にキュレーションをする氏の近年のプロジェクトとしては、国際交流基金支援のニューメディア・プロジェクト「Media/Art Kitchen」のリードキュレーターとして、日本、インドネシア、シンガポール、フィリピン、タイの作家を選出・ツアーを実現している他、ジョグジャカルタ・Cemeti Art Houseで開催されたインドネシア人作家によるジャンルを超えたグループ展「’Turning Targets #5 – Dobrak!」の共同キュレーターも務めた。
今回の就任についてウーイ氏は「これまでの2年間アートバーゼルチームの一員として従事してきましたが、今回の新しい役割は更なる学びを必要としていると思います。最初の数ヶ月間の目標はバーゼル香港チームをサポートすることです。参加ギャラリーやコレクター・インスティチュートと密にコミュニケーションを取りながらバーゼル香港の発展並びにアジアにおけるアートシーンに貢献出来たらと考えています」とコメントを寄せている。
またアートバーゼルディレクター・マーク・シュピーグラー氏は「彼女のエネルギーとパーソナリティーが今後のバーゼル香港をどう形作るか、またアートバーゼルを通してアジアのアートシーンのダイナミックさをどう発展させてゆくのか、大いに期待しています」と語っている。
初の3月開催となる2015年のアートバーゼル香港は世界37カ国・地域より主要な231軒のギャラリーが参加。ギャラリーズ(Galleries)、インサイト(Insights)、ディスカバリー(Discoveries)、エンカウンター(Encounters)、カンバセーションズ(Conversations)の5部門から構成される。会期は2015年3月15日~17日。会場は香港コンベンション&エキシビションセンター(HKCEC)。
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