テーマは「海の復権」
スプツニ子!ら初参加へ
瀬戸内国際芸術祭実行委員会(会長・浜田恵造香川県知事)は1月15日に高松市で総会を開き、2016年に開催される瀬戸内国際芸術祭の実施計画を発表した。
2016年で3回目の開催となる瀬戸内国際芸術祭は前回同様、春=3月20日(日・祝)~4月17日(日)/夏=7月18日(月・祝)~9月4日(日)/秋=10月8日(土)~11月6日(日)の3期での開催(会期計108日)。会場も同様に直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島、犬島、沙弥島(春会期)、本島(秋会期)、高見島(秋会期)、粟島(秋会期)、伊吹島(秋会期)、高松港周辺、宇野港周辺の14会場となる。
また「海の復権」をテーマに掲げる今回は、特に重要な要素として①地域はもとより県内や他地域との「連携」を図り、できるだけ多くの人が関わるプロジェクトの推進により、開催効果を最大限波及させること ②「食」に関するプロジェクトを積極的に実施すること ③地球規模の交流につなげる「国際化」を推進すること の3点が挙げられている。
今回発表された各会場の具体的な計画は以下の通り。
◇直島
建築家・藤本壮介設計の建築作品「直島パヴィリオン」を宮浦港周辺に展開。ベネッセハウスミュージアムにおいて、「国吉康雄」展を開催。
◇豊島
家浦地区の旧針工場を使ったコンテンポラリーなギャラリーを開設。甲生地区の民家を使い、スプツニ子!による現代アートと先端工学が融合した作品を制作。第55回ヴェネチア・ビエンナーレにおいて第10回ベネッセ賞を受賞したアーティスト、アンリ・サラが音と映像の作品を制作。
◇男木島
個々の既存作品やプロジェクトを軸にした動線や配置計画を立て、新規アートプロジェクトに取り組み、地域を巻き込みながらサイトスペシフィックな作品を展開。(参加予定作家=松本秋則、大岩オスカール)
◇小豆島
「福武ハウス」において、台湾などアジアの作家によるグループ展を開催。
◇犬島
家プロジェクトでは5つのギャラリーでそれぞれ新作を展開。
◇粟島
長期的視野に基づく核形成と展開日比野克彦の「瀬戸内海底探査船美術館プロジェクト」を基軸に、瀬戸内海の歴史や魅力を見せるアートプロジェクトを展開。
◇伊吹島
みかんぐみのアートプロジェクトを中心に、新しい側面を加え進化させ、島の核を作り、それを軸とした作品を展開。
今回もコミュニケーションデザインは原研哉が担当。島々を行き交う「船」をモチーフにキービジュアルを構想する。
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