「セールス期待以上」の声も
3月17日に閉幕したアジア最大のアートフェア「アートバーゼル香港」がクロージングリポートを公開した。初の3月開催となり、世界37カ国から233軒のギャラリーが出展した今回。前回と比較し、一般公開日が1日短くなったものの、約60,000人が来場、アジアの各美術館をはじめ、Tate、MoMA PS1など多くの美術施設のキュレーターの姿も見られたという。
参加したギャラリーからは「セールスは期待以上の結果となった」(David Zwirner、 David Zwirner Gallery)、「特筆すべきは今回出品したザオ・ウーキー(Zao Wou-ki)の「triptych 24.11.80」(1980)が国際的なコレクターより記録的な3000万ドルのオファーを受けたこと」(Tina Keng、Tina Keng Gallery)、「アートバーゼル香港とM+の建設はこの数年、香港のアートシーンに大きな影響を与えています」(Pearl Lam、 Pearl Lam Galleries)などの声が挙がっており、同フェアの重要性がますます高まりを見せていることがうかがえる。
また主なセールスとしてはWhite Cube 白立方(ロンドン、サンパウロ、香港)がダミアン・ハーストの《Shanghai》(2014)を800,000GBP(約1億4千万円)で、Mizuma Art Gallery (東京、シンガポール、北京)が会田誠の《ルイヴィトン》(2007)を150,000USD(約1,780万円)で売り上げており、SCAI THE BATHHOUSE(東京)も宮島達男の作品を初日数時間で完売したという。
なお次回のアートバーゼル香港は、2016年3月24日から26日の日程で開催される予定となっている。