ロシア・サンクトペテルブルクのエルミタージュ美術館は4月9日、美術家・森村泰昌氏(1951年大阪府生まれ)の作品「Hermitage 1941-2014」が、同館に寄贈されたことを発表した。
「Hermitage 1941-2014」は、昨年6月に同館で開催された現代美術展「マニフェスタ10」に出品された森村氏のシリーズ。第二次世界大戦時下、エルミタージュ美術館に留まった女性館員を描いたデブラ・ディーンの小説『エルミタージュの聖母』に着想を得て制作されたもので、レニングラード包囲の際に美術館の作品150万点を疎開させ、何もない空白の美術館が生まれたというエピソードに基づいている。
森村氏は、名画の登場人物や歴史上の著名人、女優などに扮するセルフポートレイトで国際的に活躍。数多くの著書があるほか、昨年の「ヨコハマトリエンナーレ2014」でアーティスティック・ディレクターを務めたことも記憶に新しい。
【関連リンク】The State Hermitage Museum
【関連ページ】[ときの人:美術家 森村泰昌さん]