6つの視点と3人の原画から

戦後70年となる今年、京都国際マンガミュージアムではマンガと戦争の関係を読み解く企画展「マンガと戦争展　6つの視点と3人の原画から」が開催される。

「戦後」文化として大きく花開いたマンガは、戦争の体験から大きな影響を受けている文化。戦後無数に作られてきた「戦争マンガ」を読み解くことで、戦争体験というものに対して、どのように向かい合ってきたかを考察する。今展では評論家・呉智英とマンガ研究者・吉村和真の監修により選ばれた【原爆】【特攻】【満州】【沖縄】【戦中派の声】【マンガの役割】の6つの視点から選ばれた24点のマンガ作品と、新しい表現の「戦争マンガ」を発表している3人の作家の作品原画を紹介することで、戦後70年を考えるためのきっかけを提示する。

■紹介作品(一部。50音順)

今日マチ子「cocoon」、こうの史代「夕凪の街」、小林よしのり「戦争論」、里中満智子「積乱雲」、田河水泡「のらくろ探検隊」、辰巳ヨシヒロ「地獄」、ちばてつや「家路1945～2003」、手塚治虫「紙の砦」、西岡由香「夏の残像」、花村えい子「君死に給うことなかれ」、百田尚樹・須本壮一「永遠の0」、ほしさぶろう「ひめゆりたちの沖縄戦」、前谷惟光「ロボット三等兵」、松本零士「音速雷撃隊」、水木しげる「総員玉砕せよ！」、水谷青吾・葉剣英「劇画太平洋戦争 神風特別攻撃隊」、村上もとか「フイチン再見！」、本宮ひろ志「ゼロの白鷹」、安彦良和「虹色のトロツキー」ほか

■3作家の原画による新しい「戦争マンガ」の紹介

いま・ここでこその視点及び表現と、普遍性とを併せ持った新しい「戦争マンガ」を発表している3人の作家の作品原画を展示。

おざわゆき：「凍りの掌」「あとかたの街」

今日マチ子：「cocoon」「いちご戦争」

こうの史代：「桜の国」「この世界の片隅に」

【会期】2015年6月6日(土)～9月6日(日)

【会場】京都国際マンガミュージアム(京都市中京区烏丸通御池上ル)

【休館】水曜、ただし7月22日～8月26日の水曜は開館

【開館】10:00～18:00(入館は閉館30分前まで)

【料金】無料(ただしマンガミュージアム入場料＝大人800円、中高生300円、小学生100円が別途必要)

【関連リンク】京都国際マンガミュージアム