パフォーマンス・アーティストとして現代美術の前線で40年以上にわたって国際的に活動してきた折元立身が地元の川崎市市民ミュージアムで国内最大規模の個展「生きるアート 折元立身」展を開催する。
折元は1946年川崎市生まれ。69年に渡米し、71年にニューヨークへ移住。同地でナム・ジュン・パイクの助手を務め、フルクサスの活動に参加し、その後77年に帰国。90年代には顔一面にフランスパンを付けた畏敬で世界各地を旅し、現地の人々と交流した「パン人間」の路上パフォーマンスで一躍注目を浴びた。90年代後半にはアルツハイマー症の母を介護しながら愛する母が登場する作品「アート・ママ」のシリーズを始め、2001年の第49回ヴェネツィア・ビエンナーレでも紹介され、世界的に知られるようになった。
さまざまな人々との即興的なふれあいを通して生まれる折本の作品。その対象は人間にとどまらず、動物にまで及び、生きとし生けるものとのコミュニケーションをアートにするという独自の世界を開拓してきた。
本展では90年代から現在までに繰り広げられてきた創作の軌跡を映像、写真、グラフィック、ドローイングといった多彩な表現で紹介する。なお会期中の6月11日(土)には新作パフォーマンス「車いすのストレス」も発表される。
【会期】2016年4月29日(金・祝)~7月3日(日)
【会場】川崎市市民ミュージアム(神奈川県川崎市中原区等々力1-2)
【TEL】044-754-4500
【休館】月曜、5月6日(金)
【開館】9:30~17:00(入館は閉館30分前まで)
【料金】一般700円 大学・高校生・65歳以上600円 中学生以下無料
【関連リンク】川崎市市民ミュージアム