菅木志雄の新作も!日本の前衛美術展がリオで開催

2016年07月02日 13:15 カテゴリ:最新のニュース

 

今年7月から8月にかけて、ブラジルのリオ・デ・ジャネイロにて「コンテンポラリーの出現・日本の前衛美術1950-1970」展が開催される。

 

会場は、歴史的建造物としても人気を集めるパソ・インペリアル美術館。日本の戦後美術史に焦点を当てた展覧会は、ブラジルでは初となる。今展で紹介するのは具体や実験工房といった抽象表現、思想的な潮流に触発された建築やアート、人間の身体とは何かを模索したパフォーマンス、言葉とものとの関係性を追及した具体詩やもの派等。東京オリンピックのポスターを含む絵画、立体作品、映像、デザイン、出版物など約70点が並ぶ。

 

今展に際し、ハイレッド・センターが1964年に東京で行ったパフォーマンスを、新しいコンセプトのもとでリオの若いアーティストが再演。また、1962年に建築家・磯崎新が発表した「孵化過程」については新たにリオ・ヴァージョンを制作し展示する。このほか、具体を代表する元永定正の「作品(水)」を再現したインスタレーションや、もの派の菅木志雄による新作「周臨向」なども発表される。

 

この時代の日本では、1964年の東京オリンピックなどの大きな社会現象に触発され、アーティストや建築家が新たな作品を生み出しており、現在のリオ・デ・ジャネイロとの共通点を見出すことができる。今展は1964年東京、2016年リオ・デ・ジャネイロ、2020年東京という3つのオリンピック、そしてその都市における芸術をつなぐ機会にもなることだろう。展覧会の4つのセクションと、展示作家は以下。

 

Section 1: 抽象の政治学
[展示作家] 北代省三/白髪一雄/鷲見康夫/田中敦子/福島秀子/村上三郎/元永定正/山口勝弘
Section 2: アートと社会
[展示作家] 赤瀬川原平/池田龍雄/石井茂雄/桂川宏/高松次郎/中西夏之/中村宏
Section 3: 都市空間への介入
[展示作家] 磯崎新/亀倉雄策/末永蒼生/羽永光利/平田実
Section 4: もの、コンセプト、アート
[展示作家] 小野洋子/北園克衛/菅木志雄/高松次郎/新国誠一/羽永光利/松澤宥

 

 

 

コンテンポラリーの出現・日本の前衛美術1950-1970
(英):The Emergence of the Contemporary: Avant-Garde Art in Japan, 1950-1970

【会期】2016年7月14日(木)~8月28日(日)

【会場】パソ・インペリアル美術館

 

 


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