地中美術館や兵庫県立美術館、21_21 DESIGN SIGHTをはじめとする美術館建築、表参道ヒルズや水の教会などの公共建築、住吉の長屋などの住宅建築、打ちっぱなしのコンクリートによるスタイリッシュな空間を演出する安藤忠雄建築は、日本はもちろん世界中の人々を魅了してきた。そんな安藤氏のこれまでの仕事を紹介する最大規模の展覧会「安藤忠雄展―挑戦―」(主催:国立新美術館、TBS、朝日新聞社 共催:安藤忠雄建築展実行委員会)が今秋、国立新美術館で開催される(9月27日~12月18日)。展覧会に先立ち、安藤氏自らがこれまでの経歴、仕事、同展の構想を紹介する記者発表会が4月12日に開かれた(国立新美術館3階講堂)。
展覧会は、半世紀に及ぶ安藤氏の創造的挑戦の軌跡と未来への展望を6つのテーマ=「原点/住まい」「光」「余白の空間」「場所を読む」「あるものを生かしてないものをつくる」「育てる」によって構成される。見所として、①屋外展示場に代表作「光の教会」(大阪府茨木市)をコンクリートにより実寸大で再現。②香川県・直島での一連のプロジェクトを空間インスタレーションで紹介。③設計した住宅模型約100点に、写真・ドローイングを含め約200点以上の建築資料を公開など。
安藤氏は約25分、終始笑いを誘いながら解説、「自分たちの生活文化を学んでもらうため住宅模型約100点を並べる」「写真はいくら撮っても、(模型を)触ってもらってもよい」「建築には生命力があることを伝えたい」「建築を体験すると同時に、考え方を模型や図面で表わしたい」などと語った。また、青木保・国立新美術館長は、「日本を代表する創造者の展覧会をしたかった。国立新美術館10周年の記念すべき年に安藤さんの建築展を開けることは大変な誇りであり幸せです。この展覧会を国立新美術館の企画として海外に巡回していきたい」などと話した。
【展覧会】国立新美術館開館10周年「安藤忠雄展―挑戦―」
【会期】2017年9月27日(水)~12月18日(月)
【会場】国立新美術館(東京都港区六本木7-22-2)
【TEL】03-5777-8600(ハローダイヤル)
【休館日】火曜
【開館】10:00~18:00(金・土曜は20:00まで)※入場は閉館の30分前まで
【料金】一般1,500円 大学生1,200円 高校生800円 中学生以下及び障害者手帳持参者(付添1名含)は入場無料
■高校生無料観覧日
11月3日(金・祝)、4日(土)、5日(日) ※学生証の提示が必要
【関連リンク】「安藤忠雄展―挑戦―」特設サイト