伝統的な技法やテーマを見つめ直し、新たな表現を獲得した美術家は少なくない。カラーメゾチント技法を完成させた浜口陽三(1909~2000)もそのひとり。静謐にして深遠な作風から、世界的な版画家として知られる。
今展では、浜口の銅版画など約30点に加え、伊東深水、川瀬巴水らの木版画約30点を展示。江戸情緒と近代化する感性を合わせ「新版画」と呼ばれた伊東と川瀬は、美人画、風景画で人気を得た。
日常への眼差しが鋭くすくいとった美、そして情緒。対比させつつ楽しむことも可能だ。
【会期】 2013年2月9日(土)~5月6日(月・祝)
【会場】 ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション
(東京都中央区日本橋蛎殻町1-35-7)
☎03-3665-0251
【休館】 月曜、4月30日(火)、ただし4月29日(月)、5月6日(月)は開館
【開館時間】 11:00~17:00(土・日・祝日は10:00より開館、入館は閉館30分前まで)
【料金】 大人600円 大学・高校生400円 中・小学生200円
【関連リンク】 ミュゼ浜口陽三・ヤマサコレクション 公式ホームページ
「新美術新聞」2013年3月1日号(第1305号)4面より