日中国交正常化40周年を記念して開催される今展では、中国最古の王朝と言われる夏(か)から宋(そう)の時代まで、約3000年間に生み出された貴重な文化財の数々を一堂に展示。同時代に栄えた2つの王朝の代表的な文物を対比的に展示するという手法により、世界に冠たる中国文明の多元的でダイナミックな展開を体感できる構成となっている。先に開催された東京展(東京国立博物館)ではおよそ14万人の来場を記録、ここ神戸でも連日数多くの来場者が訪れ、展示作品の約60%を国宝級の「一級文物」が占めるという絶好の機会を存分に堪能しているようだ。
特に注目したいのが、2001年に発見され、現在も発掘調査が続いている金沙(きんさ)遺跡の多彩な文物や2008年に発見され大きな話題をよんだ特別出品「阿育王塔」など、日本初公開の作品をふくめた最新の発掘成果の数々。南京市の古刹・長干寺(ちょうかんじ)の地下から近年出土した新発見の仏塔「阿育王塔」は高さが優に1mを超え、この種の遺品の中では最大のもの。地元の南京市以外では初めての公開となるが、精緻でバラエティに富んだ装飾と他を圧倒する存在感はまさに規格外。ぜひ実際に足を運んでその迫力を味わってほしい。
【会期】 2013年2月2日(土)~4月7日(日)
【会場】 神戸市立博物館博物館(神戸市中央区京町24) ☎078-391-0035
【開館時間】 9:30~17:30(土・日曜は19:00まで、入館は閉館30分前まで)
【休館】 月曜
【料金】 一般1,500円 高校・大学生1,100円 小・中学生600円
【巡回】 4月24日(水)~6月23日(日)名古屋市博物館
7月9日(火)~9月16日(月・祝)九州国立博物館
【関連リンク】 神戸市立博物館 公式ホームページ