【京都】 ゴッホ展 空白のパリを追う

2013年04月25日 13:36 カテゴリ:最新の展覧会情報

 

「テオ・ファン・ゴッホの肖像」
Vincent van Gogh (1853 – 1890), Portrait of Theo van Gogh, 1887 Paris, oil on carton, 19.0 x 14.1 cm, Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation) s157V/1962 F294

「自画像」
Vincent van Gogh (1853 – 1890), Self-portrait, 1887 Paris, oil on carton, 19.0 x 14.1 cm, Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation) s156V/1962 F296

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

オランダ近代絵画の巨匠フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)。わずか37年の生涯で世に残した数々の作品は、今なお日本をはじめ世界中の人々を魅了している。その代表的な作品からうかがえる鮮やかな色彩と激しい筆遣い、さらには伝え聞く情熱的な性質と波乱の人生から、ゴッホは「理想家で頑固な、燃えては消える炎のような激しい性格をもつ天才」と広くイメージされている。しかし、果たしてそれだけがゴッホの真実の姿だろうか。

 

3これまで、ファン・ゴッホの研究は弟テオと交わされた書簡を手がかりに検証を進められてきた。しかし、2人が同居していた1886年~88年のいわゆるパリ時代にはその書簡は存在せず、ゴッホが画家として大きく変貌した期間と知られてはいたものの、その内実は大きな謎に包まれていた。

 

本展は、ゴッホ作品の最大数のコレクションを誇るオランダ アムステルダムのファン・ゴッホ美術館の研究チームによる7年間のゴッホ研究の成果として、空白のパリ時代に焦点をあてて開催されるもの。多くの新発見に基づいた新たな解釈や制作年代の提案は、パリ時代のゴッホの謎に大きく迫るとともに、これまでの固定化されたファン・ゴッホという画家のイメージを一掃するような数々の新たな側面を明らかにしている。

 

展示作品は、数点の特別出品をのぞきファン・ゴッホ美術館所蔵の作品のみで構成。長年ゴッホの自画像と思われていた「テオ・ファン・ゴッホの肖像」をはじめとする36点の日本初公開作品や、700日間での変貌を見せる8点の自画像など、パリ時代のゴッホを雄弁に語る数々の作品を楽しむことが出来る。また、ゴッホ美術館のなぞ解きをするかのようなスリリングな展示方法も見どころのひとつと言えるだろう。パリの喧騒に疲れてたどり着いたアルルの地での解放された心とむしばむ心によって、やがて訪れる悲劇の序章が見え隠れする空白の700日。弟テオとの強い絆を、ゴッホの苦渋と挫折からの再生の軌跡を、ぜひその目で確かめてほしい。

 

 

「カフェにて:ル・タンブランのアゴスティーナ・セガトーリ」
Vincent van Gogh (1853 – 1890), In the café: Agostina Segatori in Le Tambourin, 1887-01 Paris, oil on canvas, 55.5 x 47 cm, Van Gogh Museum, Amsterdam (Vincent van Gogh Foundation) s17V/1962 F370

【会期】 2013年4月2日(火)~5月19日(日)

【会場】京都市美術館 (京都市左京区岡崎円勝寺町124)☎075-711-4107

【休館】 月曜、4月29日・5月6日は開館

【開館時間】 9:00~17:00(入場は16:30まで)

【料金】 一般1,400円 高大学生1,000円 小中学生500円

※障がい者等、証明書提示で無料。要介護者は付添1人無料、証明書表記に限る。

 

 

【イベント情報】

 

ファン・ゴッホ、プチ講座「ゴッホ時代のカフェとアブサン

2013年4月29日(月・祝) 15:00~16:00

【講師】 学芸員

【会場】 同館講演室

【定員】 先着90名 (当日13時より整理券を正面玄関前で配布し、定員になり次第受付を終了)

 

ワークショップグレーのフェルト帽をつくってみる(親子向け)

2013年5月5日(日・祝) 14:00~16:00

【ゲスト講師】 村上由紀子(フェルト作家)

【会場】 同館講演室

【定員】小学生の親子抽選で20組

【参加費】 2,000円(材料費)

【応募方法】 ハガキまたはファックスにて

 

ファン・ゴッホ、プチ講座「700日に見られる、22点のパリの自画像

2013年5月12日(日) 15:00~16:00

【講師】 学芸員

【会場】 同館講演室

【定員】 先着90名 (当日13時より整理券を正面玄関前で配布し、定員になり次第受付を終了)

 

 


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