【渋谷】 「いっぷく」を彩った工芸品 たばこをとりまく脇役たち

2013年05月30日 18:00 カテゴリ:最新の展覧会情報

 

1978年に渋谷公園通りに開館し、たばこと塩をテーマにその歴史や文化を伝える博物館として親しまれてきた「たばこと塩の博物館」。このたび、建物および設備の老朽化とともに展示・収蔵スペースの不足などの課題を解消するため、渋谷での35年の歴史に幕を下ろし、墨田区横川に移転・リニューアルオープンすることが決定した。休館は9月2日(月)より。移転後のオープンは2015年春頃を予定している。

 

 

エミール・ガレ工房製「花文ガラス製たばこジャー」 1920年ごろ フランス

本展は、休館前に開催される2つの企画展のうちの1つ。三洋証券創業者の故土屋陽三氏が開設した「世界のたばこ工芸館」より1999年に引継いだコレクションから、たばこジャーやシガーボックス、シガレットケースなどをはじめ、灰皿やライター、マッチケースといった「パイプ」「葉巻」「シガレット」に関わりのある資料を紹介する。

 

1492年のコロンブスの航海をきっかけに全世界に広まり、たばこが嗜好品として定着していく中で、地域や時代によって特色ある喫煙具や灰皿など周辺の道具が生み出されてきた。本展で紹介する約250点も、素材や意匠、装飾にこだわった工芸品としても優れたものばかり。脇役的な存在ながら、人々の豊かな「いっぷく」を彩った作品を通じて、長きにわたる人とたばこの歴史に思いを馳せてみるのも良いだろう。

 

 

エヴァンス製「果物形エナメル仕上げライター」 アメリカ

【会期】 2013年5月25日(土)~7月15日(月・祝)

【会場】 たばこと塩の博物館(東京都渋谷区神南1-16-8)

☎03-3476-2041

【開場時間】 10:00~18:00 (※入館は17:30まで)

【休館】 月曜 ただし、7月15日(月・祝)は開館

【料金】 大人・大学生100円 小・中・高校生50円 満70歳以上は入館料無料(要証明書)

【関連リンク】 たばこと塩の博物館

 

 

 

【イベント情報】 ※いずれも無料(入館料のみ)、先着80名

 

■展示関連講演会「たばこ文化を彩る脇役たち」

【日時】 7月7日(日) 14:00~

【会場】 同館1階 視聴覚ホール

※当日先着順で、開館時より整理券を1名につき1枚配布

【講師】 半田昌之 (同館学芸部長)

 

■特別映画上映会「ティファニーで朝食を」

【上映日】 6月1日(土)、2日(日)、9日(日)、16日(日)、22日(土)、23日(日)、29日(土)

7月13日(土)、14日(日)、15日(月・祝)

【会場】 同館1階 視聴覚ホールにて14:00~

 

■講座「第66回新大陸講座:慶長使節400年 政宗の夢 常長の現」

【日時】 6月15日(土) 14:00~

【会場】 同館1階 視聴覚ホール

※当日先着順で、開館時より整理券を1名につき1枚配布

【講師】 濱田直嗣 (宮城県慶長使節船ミュージアム館長)

 

■講座「第86回江戸講座:渡来象の旅」

【日時】 6月30日(日) 14:00~

【会場】 同館1階 視聴覚ホール

※当日先着順で、開館時より整理券を1名につき1枚配布

【講師】 和田実 (豊橋市二川宿本陣資料館学芸員)

 

 

「新美術新聞」2013年6月11日号(第1314号)4面より

 

 


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