洋画家・小杉小二郎と、日本画家・森田りえ子。97年、相模屋美術店で第1回展を開いた二人展が、10年ぶり3回目の開催を迎える。
小杉は、父が美術史家の一雄、祖父は小杉放菴。叔父の影響もあり一度は工業デザインの道を目指すが、中川一政の作品との出会いから画家を志した。平面、立体と作品は多彩で、国内はもとより、長年制作拠点であったフランスでの評価も高い。
森田は80年に京都市立芸術大学日本画専攻科(現・大学院)を修了。川端龍子大賞展大賞(86年)など初期から高く評価され、個展を中心に発表を重ねてきた。近年では、金閣寺の杉戸絵・天井画も記憶に新しい。
小杉は詩的にして温かく、無垢なたたずまいには一抹の寂寥感も。今回は『不思議の国のアリス』を題材に、10点の出品となる。森田は女性や花を主なモチーフに、鮮やかな色彩、生命感あふれる力強い画面が特徴。美しい花を描いた8点が展示される。奥深い魅力をたたえた人気作家二人の新作を楽しみたい。
【会期】 2013年7月19日(金)~25日(木)
【会場】 相模屋美術店(東京都中央区銀座5-6-9)
☎03-3571-1222
【休廊】 会期中無休
【開廊時間】 11:00~19:00(20・21日のみ17:00まで)
【料金】 無料
【関連リンク】 相模屋美術店
【関連記事】
「新美術新聞」2013年7月21日号(第1318号)4面より