日本大学芸術学部写真学科在学中よりファッション雑誌を中心に仕事を始め、以降フリーランサーとして「半田写真事務所」を主宰。スチル写真、動画ともに手がけ、広告写真、TVCM、ファッション雑誌、アーティストのアルバムジャケットやPV、映画など、ジャンルを問わず国内外で活躍する写真家・半田也寸志(1955年京都府京都市生まれ)。
2008年、アメリカの基盤であった、圧倒的な鉄の生産力と産業の技術革新、それを支えた全米最大の製鉄所「ベスレヘム製鉄所」の閉鎖と2009年のカジノへの変貌を知った半田は、鉄とともにあったアメリカの遺された構造物を微細に写しとることで、繁栄と復興の背景にあった鉄の力を明らかにする試みに踏み入る。そして今年5月、最大8,000万画素のカメラを通して半田が採集した数々の作品を収録、アートディレクター・葛西薫が装丁を手がけた写真集「IRON STILLS」が、Art Design Publishingより刊行された。今展では、同写真集に収められた数々の作品を、1.6×1.25mもの圧巻の細密巨大銀塩プリントにして披露する。構想から5年、淡々と強靭な思いを貫いた渾身の作品群。その微細にわたる写真のディティールや、色合いが伝える歴史の重み、物質としての重厚感に圧倒されるはず。
【会期】 2013年9月20日(金)~10月5日(土)
【会場】 彩鳳堂画廊(東京都中央区京橋3-3-10 下村第1ビル2F) ※アクセス
☎03-6262-0985
【営業時間】 10:00~19:00
【休館】 日曜・祝日
【料金】 無料
【関連リンク】 彩鳳堂画廊