「根来」とは中世の神社仏閣で使用されてきた朱漆塗の什器類を総称する呼び名として知られる。それらの器物には、年月相応の割れやキズ、傷みも当然あり、永年の使用により朱漆はすり減り、下地の黒色が浮かび上がるが、それらが器物の美しさを一層きわ立たせており、多くの蒐集家の眼を惹いてきた。
今展では、「根来」研究の第一人者、河田貞氏の監修により、「根来」の優品400点以上を網羅して、その魅力を紹介。日の丸盆と呼ばれる「二月堂練行衆盤」(MIHO MUSEUM蔵)や「輪花盆」(北村美術館蔵)など、美しさと実用性をかね備えた「根来」の造形と共に、朱と黒が織り成す世界を存分に堪能できる。
※会期中展示替えあり
【会期】 2013年9月1日(日)~12月15日(日)
【会場】 MIHO MUSEUM(滋賀県甲賀市信楽町田代桃谷300) ☎0748-82-3411
【休館】月曜、祝日の場合は翌日
【開館時間】 10時~16時(入館は閉館30分前まで) ※台風18号による周辺道路の状況を考慮し、当分の間、営業形態を一部変更して開館
【料金】 一般1000円 高大生800円 小中生300円
【関連リンク】 MIHO MUSEUM
講演会
「 朱漆『根来』-日本美の源流を探る」
【日時】 10月19日(土) 14時~
【講師】 白洲信哉 (目の眼編集長)
「根来の美」
【日時】 11月4日(月・祝) 14時~
【講師】 河田貞 (奈良国立博物館名誉館員、元帝塚山大学教授、今展監修者)
【会場】いずれもMIHO MUSEUM内 南レクチャーホール
※いずれも事前予約不要、要入館料、定員先着100名、当日受付にて入場整理券配布