今展の主旨は、日本画家・小林古径(1883-1957)の生誕130年を記念し、古径の作品とともに、古径の兄弟弟子・奥村土牛(1889-1990)の作品を比較展示して二人の画業を振り返ることだ。
日本画家が東洋と西洋、写実と装飾、伝統と革新の間で揺れ動いていた時期に画家として出発した古径は、時に西洋美術の影響も受けながら、日本画の進むべき新たな道を模索していた。院展においては、安田靫彦、前田青邨とともに「三羽烏」と称されて日本画の水準を高め、横山大観らに続く世代の中心的存在として活躍。1922年のヨーロッパ留学後は、中国画を基本とする東アジアの線描の美に目覚め、古典を基礎としながらも近代的な感覚をとり入れた新様式を確立し、後進画家たちに多大な影響を与えた。
中でも、梶田半古塾で古径と同門であった奥村土牛は、塾頭を務めていた古径を師と仰ぎ、古径との出会いが「自分の一生を決定づけることになった」と語り、古径の作画に対する真摯な態度を引き継いだ。
今展では、一見すると異なる画風の二人の作品を、それぞれの言葉やエピソードとともに見つめなおし比較することで、古径と土牛のもつ共通項にも注目する。古径の古典回帰時期の傑作と名高い連作「清姫」を3年ぶりに全8面を一挙公開するなど、普段目にする機会の少ない所蔵作品も展示する。前期(10/22~11/24)と後期(11/26~12/23)で一部展示替が行われる。
【会期】 2013年10月22日(火)~12月23日(月・祝)
【会場】 山種美術館(東京都渋谷区広尾3-12-36)☎03-5777-8600
【休館】 月曜(12月23日は開館)
【開館時間】 10:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
【料金】 一般1200円 大・高校生900円 中学生以下無料 65歳以上1200円 障がい者手帳、被爆者手帳持参者と介助者1人無料
【関連リンク】 山種美術館
〈招待券プレゼント〉
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締切 11月24日必着
※応募多数の際は抽選とさせていただきます。なお当選者の発表は、発送をもってかえさせていただきます。