開館10周年を迎えた八王子市夢美術館で、多摩を代表する洋画家・小島善太郎(1892~1984)と、画友の洋画家・前田寛治(1896~1930)を紹介する展覧会が開かれている。
両作家は同時期にフランス・パリへ渡り、芸術の都に学んだ。帰国後、仲間たちと結成したグループが1930年協会である。創立メンバーはふたりのほか、木下孝則、佐伯祐三、里見勝蔵の全5人。展覧会のみならず、講演会や執筆、研究所での後進指導などを積極的に行い、多くの若者に影響を与えた。
しかし、同会は短命に終わる。佐伯の渡仏中の客死、里見の脱会、そして前田の死によって、1930年に独立美術協会へ発展的に解消。結成からわずか5年のことであった。
小島善太郎は生誕120年を迎えた。昭和初期の若き作家たちに想いを馳せ、歩みをたどりたい。12月14・22日、来年1月17日にギャラリートークを予定。
【会期】 2013年12月7日(土)~2014年2月2日(日)
【会場】 八王子市夢美術館(東京都八王子市八日町8 -1ビュータワー八王子2階)☎042―621―6777
【休館】 月曜、祝日のとき翌日、12月29日~1月3日
【料金】 一般500円 学生(小学生以上)・65歳以上250円 未就学児無料
【関連リンク】 八王子市夢美術館
ギャラリートーク
「前田寛治 絵画に込めた想い」
【日時】 2013年12月14日(土) 15:00~16:00
【講師】 林野雅人(鳥取県立博物館主任学芸員)
「小島善太郎 人と芸術」
【日時】 2013年12月22日(日) 15:00~16:00/2014年1月17日(金) 11:00~12:00
【講師】 八王子市夢美術館学芸員
「新美術新聞」2013年12月11・21日号(第1331号)4面より