〈麗子像〉連作など数々の傑作によって、日本近代洋画史を代表する画家・岸田劉生(1891~1929)。愛娘・麗子(1914~62)との父子はよく知られるが、劉生の父・吟香(1833~1905)がともに紹介されることはこれまで無かった。今展は岸田親子三代の系譜をたどる、初の試みである。
吟香は、ジャーナリスト、実業家として名をなし、日本初の美術批評を連載するなど、幕末・維新期に活躍した“傑物”である。その活躍を伝える資料のほか、交流の深かった高橋由一や小林清親の作品も出品される。劉生は〈麗子像〉の中でも最大の油彩画「二人麗子図(童女飾髪図)」(展示替あり)など、代表作の数々が集結。そして、演劇人・画家として活躍した麗子は、油彩・水彩、資料などから、表現者としての足跡をたどる。
劉生は父からどのような影響を受け、麗子は父・劉生の存在をどう受け止めていたのか。三代の多彩な作品・資料から、新たな人物像も見えてくる貴重な機会となる。
【会期】 2014年2月8日(土)~4月6日(日)
【会場】 世田谷美術館(東京都世田谷区砧公園1―2)☎03―5777-8600(ハローダイヤル)
【休館】 月曜
【開館時間】 10:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
【料金】 一般1200円 65歳以上1000円 大高生800円 中小生500円
【巡回】 2014年4月18日(金)~5月25日(日) 岡山県立美術館
【関連リンク】 世田谷美術館
講演会「劉生再考:今、その存在の意味を改めて考えてみる」
【日時】 2014年2月22日(土) 14:00~15:30
【講師】 田中淳(東京文化財研究所企画情報部長)
対談「吟香とは、いったい何者だったのか」
【日時】 2014年3月8日(土) 14:00~15:30
【出演】 鍵岡正謹(岡山県立美術館館長)、酒井忠康(世田谷美術館館長)
※ともに会場は同館講堂、入場無料、定員150名
〈招待券プレゼント〉
同展の招待券を、5組10名様にプレゼントいたします。
メールのタイトルに「岸田展 招待券プレゼント」とご記入の上、①郵便番号②住所③氏名④年齢⑤職業⑥当サイトへのご意見 を以下のメールアドレスまでお送りください。
締切 2月15日必着
※応募多数の際は抽選とさせていただきます。なお当選者の発表は、発送をもってかえさせていただきます。
「新美術新聞」2014年2月11日号(第1335号)1面より