産業革命後の物質至上主義がはびこる19世紀半ばの英国にあって、物質万能主義から逃れ、美に満ちた生活の重要性を唱える「唯美主義」が一大ムーヴメントを巻き起こした。主導したのは前衛芸術家たち。芸術はただ美しくあるために存在すべきだとする彼らの信念は、革新的な美術とデザインを生み出し、一般家庭のインテリアにまで変革をもたらすとともに、デカダンスの世紀末芸術へと発展していく。
今展は、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館はじめ、英国の主要美術館・博物館が所蔵する同時代の絵画、素描、家具、工芸、宝飾品など約140点を通じて、唯美主義運動の全貌に迫ろうとするもの。ラファエル前派を率いたダンテ・ゲイブリエル・ロセッティからアルバート・ムーア、オーブリー・ビアズリー、オスカー・ワイルドに至るまで、時の前衛たちが追い求めた新たな美の世界を堪能してほしい。
【会期】 2014年1月30日(木)~5月6日(火・祝)
【会場】 三菱一号館美術館 (東京都千代田区丸の内2-6-2)☎03-5777-8600 アクセス
【休館】 月曜、祝日のとき翌日
【開館時間】 10:00~18:00(入館は閉館の30分前まで)
※ 祝日を除く金曜日は20:00まで開館
【料金】 一般1,600円 高・大学生1,000円 小・中学生500円
【関連リンク】
「ザ・ビューティフル 英国の唯美主義 1860-1900」公式ページ
「新美術新聞」2014年2月1日号(第1334号)4面より