学習院大学の哲学科で美術史などを学んだ後、79年よりガラス工芸の道へ進んだ藤田潤(1951年東京生まれ、日本ガラス工芸協会理事長)。父・藤田喬平よりその技術と作家としての精神を継承し、風や雲、水といった自然現象へ目を向け、浮遊感のある独自の作風を確立してきた。
作家はガラスの魅力をその色彩にあると考える。9年が経過したヴェネチアでの制作から目指す色を表現できるようになり、シンプルな構成によるモザイク技法を磨いてきた。
今展では飾筥の新シリーズや花器、カンナやモザイク、インカルモ技法による新作など、多彩な表現を紹介する。高度な技術を背景に、研ぎ澄まされ純化された「色彩(いろ)のちから」。ガラスという素材に魅了され、奥深い色彩の世界を探求する藤田の新作を堪能したい。
【会期】 2014年5月14日(水)~20日(火)
【会場】 髙島屋大阪店6階美術画廊(大阪市中央区難波5-1-5)☎06―6631―1101
【休廊】 会期中無休
【開廊時間】 10:00~20:00(最終日のみ16:00まで)
【料金】 無料
【巡回】 6月11日(水)~17日(火)髙島屋横浜店、7月2日(水)~8日(火)ジェイアール名古屋タカシマヤ、7月23日(水)~29日(火)髙島屋高崎店
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「新美術新聞」2014年5月1・11日号(第1343号)4面より