【六本木】 大槻圭子展 Live in Desert

2014年04月29日 09:00 カテゴリ:国画会

 

砂漠に生きる民の時間(とき)を刻む風紋

砂漠に生きる民の時間(とき)を刻む風紋

自然の姿をひとつの発想の源に、躍動する色彩や造形が大きな魅力とする染織作品を生む大槻圭子(国画会会員、日本インテリアデザイナー協会会員)。「Live in Desert」と題した特集展示が、第88回国展(国立新美術館)の会場内において開催される。

 

大槻は兵庫県に生まれ、女子美術大学に学んだ。柳悦孝、芹沢鉎介といった工芸の先人と出会い学び、「筒描き」などの手法から、美しくダイナミックな染めの作品を制作。国展を活動の軸に、主な個展としては「そめの美しさを建築空間に」(1978年、ミキモトホール)や作品集刊行記念展(2006年、スパイラル)などが挙げられる。個展では展示方法にも創意をこらし、好評を博してきた。

 

「Live in Desert」―砂漠に生きるとは、作家が度々訪れ、魅了されるアフリカの砂漠を思い、その大地、自然と文化、そこに生きる人々への畏敬の念をこめている。自然が生みだす風紋もイメージし、人々の営みを表現した「砂漠に生きる民の時間(とき)を刻む風紋」や、工芸の範疇をしなやかに拡大する大槻らしい造形作品「ブッシュの根からしたたる水で命をつなぐ-2」など、見ごたえのある7~8点の作品を展示予定。

 

太陽の恵と灼熱の地獄は諸刃の剣

太陽の恵と灼熱の地獄は諸刃の剣

トアレグ族が砂漠を駆け抜ける

トアレグ族が砂漠を駆け抜ける

祈りの声が砂漠を渡る風に乗って

祈りの声が砂漠を渡る風に乗って

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その土地を遠くから思うことと、そこに実際に暮らすことは違う」と話す大槻。国展の伝統を深く理解した上で、対象への情熱と冷静な作家の目から自由な創作に取り組んできた。国展本会場の出品作とともに、生命感あふれる伸びやかな染めの世界を楽しみたい。

 

 

ブッシュの根からしたたる水で命をつなぐ

ブッシュの根からしたたる水で命をつなぐ

【会期】 2014年5月1日(木)~12日(月)

【会場】 国立新美術館3B・休憩室 第88回国展内(東京都港区六本木7-22-2)☎03―5777-8600

【休館】 5月7日(水)

【開館時間】 10:00~18:00(金曜のみ20:00まで)

【料金】 一般1000円

【関連リンク】 大槻圭子オフィシャルホームページ 国画会工芸部 国立新美術館

 

 


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