明治から昭和を駆け抜け、日本の洋画界に多大な影響を与えた小磯良平(1903~88)。その小磯と遠い親戚にあたるのが動く彫刻などで広く知られる新宮晋(1937年大阪府生まれ、旭日小綬章受章)だ。
新宮は小学生の頃から小磯に絵を見てもらっており、画家を志して東京藝術大学に入学、小磯教室で学んだ。同大学卒業後はイタリアに留学、絵画から立体作品の制作へと進み、帰国後、自然エネルギーで動く彫刻を発表して世界で活躍。これまでの主な受賞は第2回現代日本彫刻展宇部市野外彫刻美術館賞(67年)、第4回吉田五十八賞受賞(79年)、第18回日本芸術大賞受賞(86年)、大阪芸術賞受賞(95年)、第43回毎日芸術賞特別賞(2002年)、紫綬褒章(〃)、第4回円空大賞(07年)などがある。
初の回顧展となる今展ではローマ時代の油絵や初期立体、彫刻模型、現在進行中のプロジェクトの模型、絵本原画、自然エネルギーで自活する村「呼吸する大地」のジオラマなどがずらりと並び、新宮晋の道程を見渡すことができる。
また「小磯良平作品選Ⅱ」も同時開催。同館で所蔵する小磯良平の油彩画32点を展示する。
【会期】 6月21日(土)~9月23日(火・祝)
【会場】 神戸市立小磯記念美術館 (神戸市東灘区向洋町中5-7) ☎078‐857‐5880
【休館】 月曜(ただし7月21日、9月15日、22日は開館)、7月22日、9月16日
【開館時間】 10:00~17:00(金曜日は18:00まで、それぞれ入館は閉館30分前まで)
【料金】 一般1000円 高・大学生750円 小・中学生500円
【関連リンク】 神戸市立小磯記念美術館
■講演会「小磯先生と僕」
【講師】 新宮晋
【日時】 7月5日(土) 14:00~15:30(予定)
【会場】 神戸ファッション美術館 オルビスホール
【定員】 420名 先着順・入場無料