日本近代書道の源泉
急速に近代化が進んだ明治期、日本の書の流れも大きな転換期にあった。 秋山純(1865~1954、号・碧城、のち白巖)は清国に渡り、書の大家で文人の徐三庚(じょさんこう)と蒲華(ほか)に師事し、当時最先端の学問や書法を学んだ。帰国の際に携えてきた作品等は第一級の資料で、他の書家に影響を与え、秋山が日本にもたらした業績として書道史上見逃すことができない。後半生は松本に居住、中央の書壇形成と一線を画して制作を続けつつ、書道による人間教育に生涯を捧げた。
生誕150年を記念して開催する今展は松本平を中心にいまだ日の目を見ずに眠る秋山の作品を掘り起こすとともに、中国から持ち帰った師・徐三庚と蒲華の書を展示。講座・講演会やワークショップなども実施。
【会期】2014年10月11日(土)~11月30日(日)
【会場】松本市美術館(長野県松本市中央4-2-22) TEL 0263-39-7400
【休館】月曜、ただし祝日の場合は翌日
【開館時間】9:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
【料金】一般 1000円 大高生・70歳以上の松本市民600円
【関連リンク】松本市美術館
■講演会「美しい文字を書くために」
長年、小中高校の教科書づくりに携わるなど、書写・書道教育の第一人者として活躍中の宮澤正明氏を迎え、美しい文字を書くために必要なことは何か、実際に書く様子を交えて講演。
【日時】10月25日(土) 14:00~15:30
【会場】松本市美術館講座室・市民アトリエ
【講師】宮澤正明氏(山梨大学教授)
【定員】50名
参加費無料、事前申込受付中(TEL 0263-39-7400)
■ワークショップ 「Let’s 書 Time ~筆を使って楽しく学ぼう~ 」
【日時】11月8日(土) 10:00~11:30
【会場】松本市美術館 講座室・市民アトリエ
【講師】長野県松本蟻ヶ崎高等学校書道部部員
【定員】小中学生30名
参加費500円、事前申込受付中(TEL 0263-39-7400)
■出前講座「日本近代書道と秋山白巖」
学芸講座の内容を、美術館外で出前講座として開講。
【日時】11月14日(金)13:30~14:30
【会場】キッセイ文化ホール・中ホール(松本市水汲69-2)
【講師】大島武氏(松本市美術館学芸員)
参加費無料、申込不要