‘Street Portraits’
記号的な独自のアート言語によるポートレートで知られるジュリアン・オピー(1958年ロンドン生まれ)。その新作個展がSCAI THE BATHHOUSEで開催される。
広重の風景画や歌麿の人物像を敬愛するオピーは浮世絵のコレクターでもあり、日本にも関わりが深い。日本の風景を描いた作品が東京国立近代美術館に収蔵されているほか、電通本社の「歩く人」の彫刻、2008年の水戸芸術館での大規模な個展などを通してその作品は日本のファンにも広く知られてる。
「Street Portraits 」と題された今回の個展では自身の住むロンドンの雑踏の光景だけでなく、東京の賑わうストリートで無作為に撮影された人々の顔を題材に新たなポートレイトのシリーズが展開。この新作展についてオピーは次のようにステイトメントに言葉を寄せている。
「制作スタジオから外界を見渡して、いま世界がいったいどんな気分なのかを描写する現代の言語を探しています。これらの作品は、ロンドンと東京、二都市の街頭で集めたイメージを、LEDやビニール、アクリルをなど商業的なメインストリートでみられる画像生成技術と組み合わせて作りました。それは、原始時代から行われてきた人間の描写方法 ̶顔のイメージを一瞬とめて記録するポートレイト(肖像画)̶ を、刻石やモザイク画、油彩ではなく現在の素材をつかって、そして象形文字からオールド・マスター、浮世絵、マンガまでに至るアート言語から抽出したかたちなのです。」
【会期】11月14日(金)~12月20日(土)
【会場】SCAI THE BATHHOUSE(東京都台東区谷中6-1-23 柏湯跡) TEL 03-3821-1144
【休廊】日・月曜・祝日
【開廊】12:00~18:00
【料金】無料
【関連リンク】SCAI THE BATHHOUSE