UNSOLD(売れ残り)をギャラリーで展示
骨董コレクターとしても知られる現代美術家・杉本博司。自らの体験をもとに事実とフィクションを織り交ぜ、テキストと写真、映像を組み合わせたインスタレーション作品を制作しているソフィ・カル。そして2010年より神楽坂で骨董、ガラクタ、オブジェを展示、販売する店を始めた青柳龍太。この3人が2013 年3 月17 日、午前7 時から午後3 時まで、秘密裏に靖国神社の蚤の市に参加し、3 つの出店を設けた。
ソフィの陳列は、中古品で構成され、由来書きは無く、「本当の話」のエピソードを書き、それにリンクした物を並べた。10 点を108,500 円で売り、13点は売れ残った。
杉本の陳列は、本物の古物と彼の作品ひとつで構成され、それぞれに由来書きを付けたが、それはまゆつばの由来ばかり。4 点を67,000 円で売り、12点は売れ残った。
龍太の陳列は、彼が蚤の市でいつものように扱っている骨董ともインスタレーションとも思えるスタイルで、それにまつわる説明は全く無し。9 点を740,000 円で売り、10 点は売れ残った。
午後になって、グループを引き連れたアメリカ人のガイドが私たちの前を通りがかり言った。「ここは、見る価値はなさそうだ」。
これらは、売れ残りです。
(ステイトメントより抜粋)
今展では靖国神社の蚤の市で実際に売れ残ったもの(=UNSOLD)を陳列、ギャラリー空間に当時の出店を再現する。なお今回は展覧会にあわせて限定500部のカタログも発行。同書には杉本博司、ソフィ・カル、青柳龍太によるテキストとそれぞれの出店の写真を収録、蚤の市当日のドキュメンタリーショットも所収されている。
【会期】11月20日(木)~2015年1月31日(土)
【会場】ギャラリー小柳(東京都中央区銀座座1-7-5 小柳ビル8F) Tel 03-3561-1896
【休廊】月・日曜・祝日(冬期休廊あり)
【開廊】11:00~19:00
【料金】無料
【関連リンク】ギャラリー小柳
■アーティストによる蚤の市
【日時】12月13日(土) 15:00~19:00