約600体の涅槃像コレクションが大集結
釈迦の死を表すと同時に、あらゆる煩悩から解き放たれた悟りの世界を表す「涅槃」。横尾忠則が蒐集した約600体に及ぶ涅槃像を一堂に紹介する展覧会が横尾忠則現代美術館で開催される。
二つの像から始まった横尾の涅槃像コレクション。入滅する釈迦の涅槃像と貝殻の上に寝そべる裸の人魚像、ともに肘をついて横たわる二つの像に、聖と俗、死と生が一対となった姿を見いだしたという横尾は、それを「一人の人間の中にある二つの性質」と捉え、これら「涅槃」ポーズの置物を、片端から集め始める。
今展では入滅する釈迦から蠱惑的な裸婦まで、「涅槃」ポーズのあらゆる生き物たちを集めたこれらの涅槃像コレクションを起点に、その背景にある聖/俗、死/生といった関係性を軸として、涅槃像を用いたインスタレーションのほか、「涅槃」ポーズを持つ近代絵画の横たわる裸婦像と近世の様々な涅槃図を集めて展示。また、涅槃に関連する横尾の絵画、版画、ポスター、装丁をあわせて展示し、横尾作品における涅槃の意味を探る。
【会期】2015年1月24日(土)~3月29日(日)
【会場】横尾忠則現代美術館(神戸市灘区原田通3-8-30) TEL 078-855 -5607
【休館】月曜
【開館】10:00~18:00(金・土曜は20:00まで、入場はそれぞれ閉館の30分前まで)
【料金】一般700円 大学生550円 高校生・65歳以上350円 中学生以下無料
【関連リンク】横尾忠則現代美術館