【銀座】 石垣定哉展

2012年08月30日 18:23 カテゴリ:最新の展覧会情報

 

4年ぶりに新作を発表

 

「セーヌの風」 145.5×112.1㎝

病による休筆から4年余り、洋画家・石垣定哉(白日会常任委員)の待望の個展が開かれる。日動画廊では2006年以来の新作発表となる。

 

石垣は1947年三重県生まれ。70年愛知県立芸術大学卒業。73年に第49回白日会展に初出品し、中日賞を受賞している。在学中からアメリカ現代美術に関心を抱き、75年にニューヨークのプラット・インスティテュートへ留学。帰国後も、86年第21回昭和会展昭和会賞、第62回白日展内閣総理大臣賞を受賞するほか、個展・グループ展などで活躍する。海外でも、ニューヨーク、パリ、フランクフルト、香港などで作品を発表し、高い評価を受けてきた。

 

 

 

 

「ブルゴーニュの羊」 40.9×60.6㎝

日本と欧米を往復しながら、ニューヨークや南欧、また郷里を題材にした風景画や、人物画を描いてきた石垣。溢れんばかりの色彩で構成される画面は重厚でありながらも洗練された雰囲気を醸し出す。また、石垣は精力的に作風を展開させてきた。近年の作品からは、艶やかな色彩としなやかな線描を軸としながら、厚いマチエールと躍動的な筆致によるフォルムの追求が、より一層推し進められている。

 

今展には、パリの街並やヴェニスの運河、また静物を主題にした120から小品まで50余点が並ぶ。観る者の眼前には「イシガキ・ブルー」とも呼ばれる群青で彩られた地中海世界や絵画空間が広がることだろう。

 

休筆の間になされた作家のさまざまな思索が昇華した作品群、色彩画家としての新たな境地に期待したい。

 

 

【会期】 2012年9月4日(火)~18日(火)

【会場】 日動画廊本店(東京都中央区銀座5-3-16)

☎03-3571-2553 【休廊】 日曜 【料金】 無料

【巡回】 2012年9月24日(月)~10月6日(土) 日動画廊名古屋店

 

「新美術新聞」2012年9月1日号(第1289号)1面より

 

 


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