サーラグループ・中部ガス(愛知県豊橋市)が、地域文化貢献・企業メセナの一環として運営する中部ガス名豊ギャラリーにて、郷土ゆかりの洋画家・森清治郎(1921~2004)と、今やリアリズム絵画の第一人者と謳われる野田弘志(1936年生まれ)の2人展が開催される。
森と野田は、現・愛知県立時習館高等学校の先輩・後輩であり、また、野田が東京藝術大学に入学するまでの期間、森についてデッサンなど洋画の基礎を学んだという、いわば師弟関係の間柄でもあった。素材を徹底的に研究し、マットで重厚なマチエールで独特な画風を構築、光風会展や日展を舞台に活躍した森清治郎と、その精神を受け継ぎながら、真摯に描くと言う姿勢を貫きリアリズムを究める野田弘志。今展は、「リアリズムの探求者」であるこの2人にスポットをあて、時代を追いながら厳選した作品を紹介するものである。
出品は、「土」をテーマに、土に育まれた畑や土に支えられて生活をしている人々のかやぶきの民家など、日本の原風景を描いた森の油彩12点に、「黒い風景」「TOKIJIKU(非時)」「THE」など、野田の代表的なシリーズを含む油彩18点、素描20点の計50点。時代とともに描くものは変われど、ぶれることなく真っ向から「写実」に取り組んだ2人の重厚で密度の高い画面をこの機会に堪能してほしい。会期初日の6月12日(金)10:30より開場式およびテープカットを実施。その後11:00より野田によるギャラリートークを予定している。
【会期】2015年6月12日(金)~7月5日(日)
【会場】中部ガス名豊ギャラリー(愛知県豊橋市駅前大通2-48)
【TEL】0532-55-7211
【休館】無休
【開場】10:00~17:00 ※6月12日は11:00開場
【料金】無料
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