かつて、あこがれの対象であった「空」、そこに到達することを可能にした「飛行機」。そこには実際の移動にとどまらない、精神的な視点の変化もあった。今展では、「空」と「飛行機」がモチーフとなった美術作品や関連資料などを幅広く紹介し、20世紀の社会、人間の精神性までを射程とする展覧会である。
飛行機が描かれる会田誠や小松崎茂の平面作品、空撮の松江泰治、飛行そのものをプロジェクトとする八谷和彦など、さまざまな視点から美術作品を展覧。航空資料館や個人コレクターが所有する飛行機のパーツや、航空力学が応用されたF1マシンの実機も見どころとなる。
そのほか、東京スカイツリーのアイデアドローイング、1/500の模型、工事を追った映像や空撮資料、松本零士氏が所蔵する実機のプロペラやタイヤなど貴重な資料も展示される。
今展サブタイトルは「或いは、人間は如何にして天空に憧れ、飛行の精神をもって如何に世界を認識してきたか。」。2009年「ラブラブショー」、2010年「ロボットと美術」に続いて青森県立美術館がおくるユニークな企画である。展覧会紹介ページの公式動画もお見逃しなく。
【会期】 2012年7月21日(土)~9月17日(月・祝)
【会場】 青森県立美術館企画展示室(青森市安田近野185)☎017-783-3000
【休館】 無休 【開館時間】 9:00~18:00(入館は閉館30分前まで)
【料金】 一般1500円 高大生800円
【関連リンク】 青森県立美術館
講演会「空と飛行機をめぐる断想:いつかある晴れた日に、きっとまた会えるでしょう」
9月17日(月・祝)14:00~15:30
【講師】 工藤健志(同館学芸員、本展学芸担当者)
【会場】 同館シアター
【料金】 無料