ベルギー 奇想の系譜(Bunkamura ザ・ミュージアム・7/15~9/24)

2017年07月31日 10:30 カテゴリ:最新の展覧会情報

 

 

東京・渋谷のBunkamura ザ・ミュージアムで今夏、ベルギーとその周辺地域における「奇想」の芸術表現500年の系譜をたどる展覧会「ベルギー 奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで」が開催される。

 

異形の怪物や悪魔がうごめく鮮烈な「地獄」の風景を描いた奇才ヒエロニムス・ボス(1450~1516)や「第二のボス」としてその豊かな創意を讃えられたピーテル・ブリューゲル(父)(1525/30~69)、リアリティと深い感情表現を追求し、恐れや怒りなどの激しい感情の表出としての「奇想」の表現を生み出したバロック美術最大の巨匠ルーベンス(1577~1640)ら15~17世紀のフランドル美術を始まりとする本展。

 

その流れは、1830年の独立から工業化と都市化が進む中で登場したフェリシアン・ロップス(1833~98)、ジェームズ・アンソール(1860~1949)らベルギー象徴派・表現主義の作家たち、両大戦間にヨーロッパを席巻したシュルレアリスム運動の代表的な作家であるルネ・マグリット(1898~1967)、そして、フランドル派の伝統を現代に引き継ぎながら批評性の高い表現を展開するヤン・ファーブル(1958~)にまで連なる。幻想的な死の表象が絶えず見え隠れする「奇想」の表現は、500年にわたって数多の戦地となってきたベルギー芸術のひとつのアイデンティティと言うことができるだろう。

 

ボスやブリューゲル、マグリットら日本においても人気の高い作家たちをひとつの系譜に連なるものとして、国内外の優れたコレクションを通じて紹介する意欲的な展覧会。続報を期待して待ちたい。

 

 

 

 

【展覧会】ベルギー 奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで

【会期】2017年7月15日(土)~9月24日(日)

【会場】Bunkamura ザ・ミュージアム(東京都渋谷区道玄坂2-24-1)

【TEL】03-5777-8600(ハローダイヤル)

【休館】7月18日(火)、8月22日(火)

【開館】10:00~18:00(入館は17:30まで) ※毎週金・土曜は21:00まで(入館は20:30まで)

【関連リンク】 Bunkamura ザ・ミュージアム

 


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