1970年前後の日本は、学生運動の激化、「人類の進歩と調和」をうたった大阪万博の開催など、「熱い時代」を迎えていた。今展は開催する埼玉県立近代美術館が開館した1982年までの15年間に焦点を絞り、多種多様な表現があらわれたこの時代の精神を、美術、デザイン、建築、写真、演劇、音楽、漫画から回顧する充実の展覧会である。
まずはじめ、会場入口にあるのは粟津潔の「ピアノ炎上」。ジャズ・ピアニストの山下洋輔が燃えさかるピアノを崩壊寸前まで弾きつづける映像作品だ。展示室内では、伝説的な関根伸夫「位相―大地」の制作風景を含む映像や学生運動を追った写真、大阪万博にまつわる多数の資料など、時代の空気が濃密によみがえる。
見どころは美術や写真に限らない。雑誌文化をけん引した『ぴあ』や『ビックリハウス』、『an・an』や、「WORKSHOP MU!!」によるレコードジャケット、ウディ・アレンの登場した西武百貨店のポスターなど、時代をこえて新鮮な表現が会場を彩る。
70年代の学生の部屋の再現など趣向をこらした展示や映像作品も多い。時間をゆっくりとって、会場を巡ってほしい展覧会である。
【会期】 2012年9月15日(土)~11月11日(日)
【会場】 埼玉県立近代美術館(さいたま市浦和区常盤9-30-1)☎048-824-0111
【休館】 月曜
【開館時間】 10:00~17:30(入館は閉館30分前まで)
【料金】 一般1000円 大高生800円 中学生以下・65歳以上無料
【関連リンク】 埼玉県立近代美術館 公式ホームページ
〈招待券プレゼント〉
同展の招待券を、5組10名様にプレゼントいたします。
メールのタイトルに「日本の70年代展 招待券プレゼント」とご記入の上、①郵便番号②住所③氏名④年齢⑤職業⑥当サイトへのご意見 を以下のメールアドレスまでお送りください。
締切 10月21日(日)必着
※応募多数の際は抽選とさせていただきます。なお当選者の発表は、発送をもってかえさせていただきます。