写真家・篠山紀信(1940‐)。1950年代後半から今日に至るまで、時代の先を見越し、時代に先駆けたその活動は、常に人々の話題をさらい賛否両論を巻き起こしてきた。今展は、これまで雑誌や写真集などの印刷物を中心に作品を発表し、美術館での回顧的な展覧会を拒み続けてきた篠山が万を辞して世に問 う、国内美術館初の大規模個展。50年にわたり撮影されてきた作品の中から、篠山選りすぐりの129点が美術館という広大な空間に展示される。
よりすぐりの顔、顔、顔・・・・・・
ジョン・レノンとオノ・ヨーコ、三島由紀夫、山口百恵ら時代を彩った彼らのポートレートを、誰しもが1度は目にしたことがあるであろう。今展では、50年にわたる篠山の写真家活動を、その主戦場と言える有名人のポートレートを中心に「GOD」(鬼籍に入られた人々)、「STAR」(すべての人々に知られる有名人)、「SPECTACLE」(私たちを異次元に連れ出す夢の世界)、「BODY」(裸の肉体、美とエロスと闘い)、「ACCIDENTS」(3.11東日本大震災で被災された人々の肖像)という5つのセクションで紹介する。
篠山にとって今展は、「芸術的」な写真だけを扱い、写真というメディアの広大な可能性とダイナミズムを矮小化させてきた従来の美術館に対するチャレンジでもある。「写真は芸術よりもっと上にあるもの」と語る篠山は、写真展における一般的な展示方法を避け、広大な展示空間にあわせて引き伸ばされた巨大な作品を展示。圧倒的な迫力に満ちたその作品からは、従来の写真展の常識を覆そうという篠山の意図と、美術館という非日常空間に対して真っ向から挑む姿勢が感じられる。
時代の「いま」を敏感に感じ取り、その時代を象徴する作品を数々残してきた篠山。今回、篠山が美術館での個展を決意した背景には、写真生活50年という節目だけでなく、様々な社会変動と東日本大震災を経て大きな意識改革を迫られている日本人の「いま」への強い思いがある。50年にわたるその作品群は、観る者ひとりひとりが生きてきた時代と社会を力強く喚起し、いまを生きる日本人への大いなるメッセージとなることだろう。
【会期】2012年10月3日(水)~12月24日(月・祝)
【会場】東京オペラシティ アートギャラリー(東京都新宿区西新宿3‐20‐2)
☎03‐5353‐0756
【休館】月曜日 ただし12月24日(月・祝)は開館
【開館時間】11:00~19:00(金・土曜日は20:00まで/入場は閉館の30分前まで)
【料金】一般1,000円 大・高生800円 中・小生600円
【関連リンク】東京オペラシティ アートギャラリー 公式ホームページ
<関連情報:渋谷ヒカリエにて「篠山紀信展」開催>
【会期】10月24日(水)~11月12(月)11:00~20:00
【会場】8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery(東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ 8階)
☎03-6434-1493
【料金】無料
【問合わせ】 8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
〈招待券プレゼント〉
同展の招待券を、5組10名様にプレゼントいたします。
メールのタイトルに「篠山紀信展 招待券プレゼント」とご記入の上、①郵便番号②住所③氏名④年齢⑤職業⑥当サイトへのご意見を以下のメールアドレスまでお送り下さい。
締切 11月15日必着
※応募多数の際は抽選とさせていただきます。なお当選者の発表は、発送をもってかえさせていただきます。