全国を巡回した「ベン・シャーン」展(2011~12)において、福島県立美術館へのみアメリカの館が作品貸出を「拒否」した。様々な報道がなされたが、当事者であり被災者でもある美術館員の声は、なかなか伝わらない。
本書は小説家・黒川創の「ベン・シャーン」展講演録と、福島県立美術館の学芸員有志6名との座談会を収録。「震災」に即応せず(できず)、「沈黙」する地元美術家の話など、すぐには答えの見つからない問いと丹念に向き合う。貸出問題では双方の美術館・学芸員ができる限り出品へ向け努力していたことも知らされる。
同展について、福島に暮らす人は、楽しむことができたのか、求められていたのかわからないと、ある学芸員は話す。3.11を経て、表現とは、美術館とは何かと考えるための問題と、「これから」を見すえる示唆が数多く散りばめられた。版元は、京都から意欲的な出版活動を続ける編集グループ〈 SURE 〉。2012年11月刊行。
本書は出版社からの直接販売となる。購入方法は以下を参照のこと。
【購入方法】
郵便局備付の郵便払込用紙に、住所、名前、電話番号、書名(『福島の美術館で何が起こっていたのか』)、希望の冊数を記入。〈00910-1-93863 編集グループSURE 〉あてに、一冊につき 2625 円(定価 2415 円+送料 210 円)を払い込み。郵送で届けられる。
※送料は 1 回の注文につき、何点でも 210 円。(日本国内、同一の宛先に)
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