開館10周年記念展「コレクター鈴木常司 美へのまなざし 第Ⅲ期 杉山寧とポーラ美術館の絵画」開催中
ポーラ美術館(荒屋鋪透館長)は、昨年4月に一般開放を始めた美術館敷地内の遊歩道について、これまで約110mだった散策コースを約5倍となる530mに拡張、この4月1日からリニューアルオープン。拡張により美術館の周辺の森を大きく回遊するコースとなり(途中には休憩所も整備)、同美術館の掲げる「箱根の自然と美術の共生」をより実感できる環境となった。
美術館は富士箱根伊豆国立公園内にありブナ、ヒメシャラなどが生い茂り、キビタキ、ヤマガラといった野鳥や小動物、珍しい昆虫も生息、自然の魅力が充分。特に赤茶色の木肌が美しいヒメシャラの群生は貴重なもの。
ポーラ美術館のコレクションは、ポーラ創業家二代目、鈴木常司(1930~2000)が戦後40数年かけて収集した作品群で、総数9500点に及ぶ。現在、開館記念10周年の第Ⅲ期「コレクター鈴木常司 美へのまなざし 杉山寧とポーラ美術館の絵画」展が開かれている。鈴木が同時代の作家のなかでも最も強い関心を寄せた作家のひとりが杉山寧(1909~93)だった。
その特集展示がメインで名作「水」「洸」ほか、60年代から最晩年の赤富士を描いた珍しい「嶔(きん)」まで興味深い展観内容。
【会期】 2013年3月1日(金)~7月7日(日)
【会場】 ポーラ美術館(神奈川県足柄下郡箱根町仙石原小塚山1285)☎0460-84-2111
【休館】 無休 【開館時間】 9:00~17:00(入館は閉館30分前まで)
【料金】 一般1800円 大・高校生1300円 小・中学生700円(土曜無料)
障害者手帳をお持ちの方及び付添者1名1000円
【関連リンク】 ポーラ美術館
ギャラリートーク
学芸員が展覧会会場でテーマ別にみどころを説明
2013年5月18日(土) 勇気の出る絵 ルオーとルドン 【講師】東海林 洋
2013年6月15日(土) 杉山寧 技法と構図 【講師】内呂博之
各回 14:00~14:30 13:50より地下1階講堂に集合
定員先着30名、要当日入館券
「新美術新聞」2013年4月11日号(第1309号)2面より