2014年6月7日(土)から11月23日(日)にかけてヴェネチア(イタリア)で開催される「第14回ヴェネチア・ビエンナーレ建築展」の日本館展示についてコミッショナーが決まり、6月19日、国際交流基金(東京・四谷)で記者発表が行われた。
今回は、当建築展選考委員7氏からの推薦に基づき、コミッショナー候補者に展示計画に関するコンペを実施し、以下の6名から各テーマの提案があった。
太田佳代子(展覧会オーガナイザー、編集者) 『現代建築の倉』、岡崎乾二郎(アーティスト) 『四つの危機(カタストロフ)の時代:四つの問題群の不連続な継承としての、近代建築史』、隈研吾(隈研吾建築都市設計事務所)『モダン・ディテール』、倉方俊輔(大阪市立大学工学研究科准教授)『マイホーム―断片から都市を再編集する』、松隈章(竹中工務店設計本部、ギャラリーエークワッド)『木造モダニズムの国“日本”』、松隈洋(京都工芸繊維大学教授)『99:1―日本の自画像を描く』。(五十音順、敬称略)
国際展事業委員会(委員長=水沢勉・神奈川県立近代美術館館長)によると、コンペは30分のプレゼン、10分の質疑応答があり、委員による協議で最終候補者に太田氏と隈氏が残り、無記名投票の結果、太田氏を代表とするチームが選ばれた。同チームには中谷礼仁(ディレクター)、山形浩生(エギュゼキュティブ・アドバイザー)、小林恵吾、本橋仁の各氏が加わる。
太田氏は「2014年、ヴェネチア・ビエンナーレは初の試みとして、各ナショナルパビリオンが同一のテーマ(過去百年に起こった各国の建築の変容)に取組み、競い合います。この新機軸には世界の注目が集まるでしょう。この特別の回に日本建築の強さ、その歴史の深さを世界に伝えたい」と語った。
選考委員は、水沢氏のほか五十嵐太郎、笠原美智子、北山恒、島敦彦、港千尋、南嶌宏の7氏。
「新美術新聞」2013年7月11日号(第1317号)3面より