【受賞】 第8回西洋美術振興財団賞決まる

2013年08月26日 15:30 カテゴリ:ニュース・展覧会情報

学芸賞は2人 保坂健二朗氏、陣岡めぐみ氏
文化振興賞 公益財団法人ポーラ美術財団



公益財団法人西洋美術振興財団(東京上野、高階秀爾理事長)は、このほど日本における西洋美術の理解と文化交流の促進、西洋美術研究発展のため顕著な業績があったと認められる個人(学術賞)及び団体(文化振興賞)を顕彰する西洋美術振興財団賞の第8回受賞者を決定、発表した。今回の学術賞受賞者は2件2人。
以下の受賞理由は大髙保二郎・選考審査委員長の総合評価から抜粋。

保坂健二朗氏(東京国立近代美術館 主任研究員)は「フランシス・ベーコン展」を企画担当した。
同展は東近美と豊田市美術館で開催された。受賞理由として、20世紀イギリスを代表する画家フランシス・ベーコンの、近年その価値が高騰する作品を適切に選択して初期から晩年までを巧みに網羅し、代表作や重要な連作をバランスよく並べてベーコンの芸術を見事に提示した功績。

陣岡めぐみ氏(国立西洋美術館 主任研究員)は「ユベール・ロベール―時間の庭―」展を企画担当。「廃墟のロベール」の異名を持つ画家についてヴァランス美術館の協力のもと多くの素描を駆使して極めて充実した内容の日本初の回顧展となった。その企画は時宜にかない、歴史と時間が堆積したローマならではの古今の姿を様々な作品を通して解読する展示と図録の構成は卓越し、作品解説も秀逸であった。

ポーラ美術振興財団は「モホイ=ナジ/イン・モーション ほか」を企画運営。同財団は、96年ポーラオルビス・グループが「美と文化に貢献する」を目的に設立。その事業は若手芸術家の在外研修、美術館職員の調査研究、美術に関する国際交流など多岐に渡り、その恩恵に浴した研究者や展覧会も少なくない。「モホイ=ナジ/イン・モーション」展への助成だけでなく他にも展覧会に際してのシンポジウムを援助、文化振興賞の顕彰に十分値する、とした。




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