東日本大震災の影響で開館が遅れていた秋田の新県立美術館(通称表記=秋田県立美術館 平野政吉コレクション)が、9月28日(土)、正式オープンを迎えた。
安藤忠雄氏の設計による同館は、秋田市中心部の再開発地域「エリアなかいち」に位置し、地下1階、地上3階。三角形をモチーフとした構成の建物内に、壁の支えや柱のない螺旋階段、水庭越しに千秋公園の美しい風景を楽しむことが出来るミュージアムラウンジ、そして美術館と街とをつなぐ大きな三角形吹抜けのエントランスホールなど建物としても様々な魅力をそなえる。昨年7月21日の暫定オープンから企画展を中心に活用され、これまでの来館者は既に20万人以上。
同館は8月末より休館。正式オープンに向けて旧県立美術館より所蔵品の移設作業が行われ、秋田の資産家、美術蒐集家である平野政吉氏が蒐集した大壁画「秋田の行事」をはじめとする藤田嗣治作品が新美術館に収蔵された。「秋田の行事」を中心に、藤田が秋田、そして日本へと寄せた愛惜の想いを改めて紹介する開館記念展「壁画《秋田の行事》からのメッセージ-藤田嗣治の1930年代-」は11月10日(日)まで開催。
開館記念展「壁画《秋田の行事》からのメッセージ-藤田嗣治の1930年代-」
【会期】 2013年9月28日(土)~11月10日(日)
【会場】 秋田県立美術館(秋田市中通1-4-2)☎018-853-8686 アクセス
【休館】 無休
【開館時間】 10:00~18:00 (入場は閉館の30分前まで)
【料金】 一般500円 大学生300円 高校生以下無料
【関連リンク】 秋田県立美術館
「新美術新聞」2013年9月1日号(第1321号)2面より