【文化庁】 木工芸・灰外さん、竹工芸・藤沼さんが人間国宝に認定

2012年07月26日 18:00 カテゴリ:最新のニュース

 

文化審議会(宮田亮平会長)は7月20日、工芸技術の分野で、木工芸作家の灰外達夫(はいそと・たつお)さん(71)、竹工芸作家の藤沼昇(ふじぬま・のぼる)さん(67)の2人を重要無形文化財の保持者(人間国宝)に認定するよう文部科学大臣に答申した。

 

灰外さんは1941年石川県珠洲市生まれ。日本伝統工芸展などで受賞を重ねており、2008年には紫綬褒章を受章。2012年第1回「茶の湯の現代-用と形-展」(菊池寛実記念 智美術館主催)大賞を受賞している。挽曲(ひきまげ)技法を特徴とし、神代杉を素材にした清楚な作風で知られる。

 

「木工芸」は、1984(昭和59)年4月9日に重要無形文化財に指定された。現在の保持者は、川北良造さん、大坂弘道さん、中川清司さん、村山明さんで、灰外さんは5人目の「木工芸」保持者となる。

 

藤沼さんは1945年栃木県大田原市生まれ。日本伝統工芸展で作品発表を重ねるほか、2004年紫綬褒章を受章。2010年東日本伝統工芸展第50回記念「21世紀の伝統工芸-世界の眼-」(MOA美術館ほか主催)でアサヒビール大山崎山荘美術館賞を受賞している。2011年にシカゴ美術館で個展を開催。現在、日本工芸会理事。多様な編組技法を駆使し、「気」をイメージした作品で高い評価を受けている。

 

「竹工芸」は、1982(昭和57)年4月20日に重要無形文化財に指定。現在は保持者として勝城蒼鳳さんが認定されており、藤沼さんは2人目となる。

 

今回は芸能の分野で、歌舞伎女形の坂東玉三郎さん(62)が重要無形文化財に指定・保持者認定され、大きな話題を呼んだ。また、狂言の山本東次郎さん(75)が追加認定されている。今回の指定・認定により、指定件数は81、保持者数は116となった。

 

 

 


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