2012年11月から2013年10月までに特に優れた芸術的成果を挙げた個人・団体に贈る「第55回毎日芸術賞(毎日新聞社主催)」が決定し、1月1日に発表された。
美術Ⅰ部門(絵画・彫刻・デザイン)では、彫刻家・青木野枝氏(1958年東京都生まれ)が「青木野枝 ふりそそぐものたち」(2012年10~12月、愛知・豊田市美術館及び名古屋市美術館にて開催)により受章。青木氏は、鉄板を溶断・溶接し、円などの基本形をつないだ作品で知られ、彫刻表現の可能性を拡げている。選考委員・高階秀爾氏は、「独自の発想と豊かな感性」「室内であれ屋外であれ、(作品が)置かれた場所の空間を大きく変容させる力」「卓抜な構成力」などを評価している。
その他の部門は、詩人・長田弘氏、作家・佐伯一麦氏、俳優・平幹二朗氏が受賞。また、特別賞に放送作家・永六輔氏、演出家を対象とする第16回千田是也賞に小川絵梨子氏が選ばれた。1月29日(水)、ホテル椿山荘(東京都文京区)にて贈呈式・祝賀パーティが行われる。
「新美術新聞」2014年1月21日号(第1333号)3面より