橋本コレクション 指 輪 神々の時代から現代まで―時を超える輝き
今夏いよいよ御披露目!
4月21日、国立西洋美術館講堂で今夏開かれる「橋本コレクション 指輪」展の記者発表会が行われた。古美術蒐集家として名高い橋本貫志氏(1924~)が集めた指輪を中心とする宝飾品約870点からなる同コレクションが、2012年に国立西洋美術館に一括寄贈されたことを記念する企画で、2年の準備期間を経ていよいよ初のお披露目となる。会見には橋本氏や馬渕明子同館長らが出席した。
収蔵された720点余りの指輪は、年代や素材に偏りがなく広範な内容を持つ。最も古い指輪は4千年前の古代エジプトにまで遡る。フンコロガシの形をしたスカラベの指輪は、飾りではなくお守りとして用いられた。一方、現代のブルガリは古代ローマのコインを金のリングと合体させ、時間を超えた作品。指輪は身に付けられた装飾だ。今展では神戸ファッション美術館が所蔵する18~20世紀前半の衣裳をマネキンに着せて展示、指輪を時代のモードの中に位置付ける。
さらに指輪に表された小世界を西洋美術館所蔵の絵画や版画と比較して新旧コレクションの“融合”を図る企画も。同美術館の長所を生かした展示を通し、新たな切り口から西洋美術の魅力に迫る。
【会期】 7月8日(火)~9月15日(月・祝)
【会場】 国立西洋美術館 企画展示室 (東京都台東区上野公園7-7) ☎03-5777-8600
【休館】 月曜(ただし7月21日、8月11日、9月15日は開館)、7月22日(火)
【開館時間】 9:30~17:30(金曜は20:00まで、入館はいずれも閉館30分前まで)
【料金】 一般1400円 大学生1200円 高校生700円
【関連リンク】 国立西洋美術館
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「新美術新聞」2014年5月21日号(第1344号)2面より