「博物館」と「野外シネマ」。意外な組み合わせと思わせる、そんなイベントが上野公園の一角、日本最古のミュージアムであり、質量ともに国内トップクラスのコレクションを誇る東京国立博物館で開催される。普段から訪れている人はもちろん、「なかなか行く機会がない」、「どんなところか分からない」という人にも、映画を見ながらゆったりとトーハクの雰囲気を味わってもらえる。それが「博物館で野外シネマ」だ。
第1回目の上映作品は、いまや日本のアニメ界を引っ張る存在となった細田守監督の名作「時をかける少女」。同館は、主人公のおばが勤めているという設定で登場し、物語の中でも重要な場所として扱われる。
また、「博物館で野外シネマ」開催日は「アジアフェス in トーハク!」の期間中。同期間には、特別展「東アジアの華 陶磁名品展」(9月20日~11月24日)や東洋館「博物館でアジアの旅」(9月30日~10月13日)をはじめ、様々なアジア的なイベントが実施される。さらに「博物館でアジアの旅」開催期間中の金・土・日および祝日には、アジア料理の屋台やアジアビール、コーヒーなども楽しめる。ぜひ秋の夜長に屋台と映画を楽しみながら、のんびりトーハクの雰囲気を楽しんでほしい。
「時をかける少女」
2006年。細田守監督。配給:KADOKAWA。
筒井康隆原作の同名映画(1984年)をもとにしたオリジナルアニメ作品。あることをきっかけに過去にさかのぼるタイムリープの能力を身につけてしまった高校生、紺野真琴。日常の些細なことに能力を使っているうちに事態はあらぬ方向に…。
※10月10日(金)18:30~19:00には、角川書店プロデューサー・渡邊隆史氏とスタ ジオ地図プロデューサー・齋藤優一郎氏、同館特別展室長・松嶋雅人氏による「時をかける少女」制作秘話スペシャルトークショーを開催。作品制作の舞台裏や東京国立博物館取材時の苦労話を聞くことができる。
東京国立博物館「博物館で野外シネマ」
【日時】 10月10日(金)・11日(土) 19:00~(1時間40分程度)
【会場】 東京国立博物館 本館前(東京都台東区上野公園13-9) ☎03-5777-8600
※雨天時は平成館大講堂(先着380名)
【料金】 無料(当日の入館料が必要)
【企画協力】 キノ・イグルー
【関連リンク】 東京国立博物館