公立大学法人京都市立芸術大学は21日、現理事長・建畠晢氏が2015年3月31日をもって辞任することに伴い、次期理事長兼学長に哲学者の鷲田清一(わしだ・きよかず)氏を選出した。任期は2015年4月1日から2019年3月31日までの4年間で、2015年4月1日付けで京都市長から任命される予定。
鷲田氏は1949年京都府生まれで現在65歳。1972年に京都大学文学部哲学科を卒業後、関西大学教授、大阪大学教授、大阪大学総長などを歴任。また京都市基本構想等審議会をはじめ数多くの委員を務め、現在は同校の経営審議会委員に就任している。専門分野である哲学・倫理学の視点からアート、ファッション、教育、労働、ケアなど様々な分野において数多くの評論・執筆活動を行っており、2004年には紫綬褒章を受章。現在大谷大学教授、せんだいメディアテーク館長。主な著書に『モードの迷宮』(89年、中央公論社)、『ちぐはぐな身体 ―ファッションって何?』(95年、筑摩書房)などがある。
鷲田氏は「京都市立芸術大学は、京都の芸術文化のきわめて重要な火床の一つであり、伝統技法の継承とアーティストの創造活動、美術・音楽研究と次世代アーティストの育成を担ってきました。これらの事業をしっかりと下支えするとともに、キャンパス移転をはじめとする、京都市立芸術大学の未来の発展に向けての様々な取組を積極的かつ丁寧に進めていきたいと思っております」とコメントを寄せている。
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