国際規模のオークションにおける中国美術の史上最高落札額を記録
香港で開催中のクリスティーズオークションで、11月27日午後、明時代・永楽年間(1402~24)のタンカ(仏教に関する人物や曼荼羅などを題材にした掛軸)が3億4,840万香港ドル/4,500万米㌦(約 52億円)で落札された。国際規模のオークションハウスが取り扱った中国美術として、史上最高の落札額の記録となる。
落札したのは、コレクターとして知られる上海の龍美術館(Long Museum)のオーナー 劉益謙(Liu Yiqian)氏で、クリスティーズに対し、「これほど意義深く歴史的な15世紀のタンカが中国に戻り、龍美術館で今後長年にわたって展示できることを誇りに思います」と電話でコメントを寄せている。クリスティーズによると同作は「縦3メートル、幅2メートルを超えるこの絹のタンカは、全面に見事な刺繍がほどこされ、何百年もの歴史を経た今も素晴らしい状態を保つ名品」。今回の落札を巡っては通常は1ロット1分以内のビッドの応酬が20分超も続いたという。